三菱電機は年内に始めるスマートグリッドの実証実験で、蓄熱システムを導入する。太陽光や太陽熱発電で得たエネルギーを、エコキュートのタンクなどに蓄える仕組み。蓄電だけでなく蓄熱を組み合わせ、高いエネルギー効率を目指す。一般家庭のスマートグリッドの新しいソリューションとして、将来の事業化を想定している。
実験は同社大船地区に設置する実証ハウスで行う。現在、家庭のエネルギー利用のうち冷暖房や給湯の熱需要が6割で、熱の有効利用がスマートグリッドに欠かせない。試験は東京電力などとも協力し情報を共有化する方針。発電は太陽光と太陽熱を組み合わせたハイブリッド型のシステムを想定している。例えば昼間に余剰になった熱を蓄え、必要な時に給湯などに利用すれば深夜電力の使用を抑える事も可能。蓄熱機器と電気用の蓄電池と併用する。
現在、販売されているエコキュートのタンク容量は300―500リットル。社内に蓄熱技術の蓄積が豊富で、それを生かした次世代機器やサービスを開発する。家庭内の制御機器については、ホームエネルギーマネジメントシステム(HEMS)のほか、自社製品のスマートメーター、パワーコンディショナー(電力調整装置)などでも実証する。
三菱電機は2010年度―11年度から2年間に70億円を投じ自社内にスマートグリッドの実証設備を構築する。兵庫県尼崎市で送変電全般、和歌山市では太陽光発電の広域監視、大船は需要家側の試験をする。電気自動車から住宅に電力を供給する「ビークル・トゥー・ホーム」なども実験する計画だ。
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